音楽理論 第3章

スラッシュコード(分数コード)の種類 ~第3章~(11/15)

2017年12月20日

分数コード(スラッシュコード)

スラッシュコード(分数コード)は以前に解説しましたね!(復習→スラッシュコード(分数コード))

以下のようなものがスラッシュコードでした。

左のアルファベットがコードネームを表し、/(スラッシュ)で区切った右側のアルファベットがベース音(最低音)を表していましたね!

今回は、このスラッシュコード(分数コード)にはどういった種類のものが存在するのか解説していきたいと思います!

 

スラッシュコード(分数コード)の種類

スラッシュコード(分数コード)は、大きく分けて4つの種類に分類されます。

 

①インバージョン(転回形)したトライアド、もしくはセブンスコード

以前に解説したインバージョン(転回形)したトライアド、もしくはセブンスコードはスラッシュコードで表されましたね!(復習→コードインバージョン(転回形)スラッシュコード(分数コード))

インバージョンされたコードは、ベース音(最低音)が、3rd5th7thのどれかでした。このベース音を表すのにスラッシュコードが使われます!

これは既に解説済みなので、詳しくはコードインバージョン(転回形)スラッシュコード(分数コード)を御覧ください!

 

②名前をつけ直されたルートポジション(最低音がルート)のセブンスコード

例えば、以下のコード進行を御覧ください。

2つ目のコード、「Ami/G」「Ami7」3rdインバージョンですね!①で解説したインバージョン(転回形)したセブンスコードです!

 

問題は最後の2つのコード、「F♯mi7(♭5)」「FMA7」です。この2つのコードは以下のようにスラッシュコードで表すことができます。

このように、使っている音は同じですが、スラッシュコードで表したほうがベース音(最低音)の流れが分かりやすいですね!シチュエーションによって、スラッシュコードを使用した方がベースライン(ベース音の流れ)が分かりやすくなるので、そういった場合はスラッシュコードを使用しましょう!

 

③不完全なテンションコード

3rdが入っていないテンションコードを不完全なテンションコードと言います。3rdは、コードのキャラを決定づける最も大事な音です。

 

以下のコードを見てみましょう。

ルートポジション(ルートが最低音)で見てみましょう。

低い方から構成音は、

ルートmi7MA9MA11

となっています。

 

テンションコードはP5が省かれることが多々あるので、このコードに名前を付けるなら「C9sus4」となります。

このように、ルートポジションだと3rdが抜けてたりして不完全なテンションコードになっているので、スラッシュコードが使える場合、「B♭/C」と表すことができます。

 

④ダイアトニックではない響き

ルートポジションで見た時に、コードネームが複雑になりすぎる場合があります。

 

例えば以下のコードを見てみましょう。

ルートポジション(ルートが最低音)で見てみましょう。

低い方から構成音は、

ルートAug4MA6Aug8

となっています。

 

ルート(P1)Aug8(Aug1)が出ている時点で、ルートポジションでコードネームを付けるのはかなり難解です。異名同音を使って無理やりコードネームを付けることもできますが、非常にややこしくなってしまうため、そういった場合にスラッシュコードが用いられます。

スラッシュコードを用いると、このコードは「F♯mi/C」と表せます。

 

まとめ

以上が、スラッシュコードの4つの使い方です。

  1. インバージョン(転回形)したトライアド、もしくはセブンスコード
  2. 名前をつけ直されたルートポジション(最低音がルート)のセブンスコード
  3. 不完全なテンションコード
  4. ダイアトニックではない響き

こういったシチュエーションがあったら是非スラッシュコードを使用してみて下さい!

 

今回はここまでです!お疲れ様でした(*^^*)!次回もよろしくお願いします!

次回↓

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