音楽理論 第4章

転調 ~第4章~(12/12)

2018年1月12日

音楽理論~転調~

ここまで、「モーダルインターチェンジ」、「セカンダリードミナント」、「代理コード」を解説してきました。これらを使用することで、コード進行のバリエーションを増やすことができました。

コード進行のバリエーションを増やす別の方法として、曲のキーを変えるという方法があります!

 

転調とは?

曲の途中でキーを変えることを転調と言います。

転調には、2つの種類の転調が存在します。

 

ダイレクトモジュレーション

ダイレクトモジュレーションはどのような転調かと言うと、誰が聴いても分かるような転調のことです。

例えば、Mr.Childrenの「終わりなき旅」という曲。この曲は最後のサビでキーが上がって、曲がどんどん盛り上がっていきます。キーを上げることで、曲の盛り上がる感じを出す効果が得られます。これはダイレクトモジュレーションの代表的な使われ方です。

 

以下はダイレクトモジュレーションの例です。

Cメジャーキーのコード進行が、5小節目からC♯メジャーキーに転調しています。

これを実際に演奏してみると、5小節目で明らかにキーが変わったと感じるかと思います。このように明らかにキーが変わったと実感できる転調がダイレクトモジュレーションです!

 

ピボットコードモジュレーション

ダイレクトモジュレーションに対し、ピボットコードモジュレーションは聴いてる人が分からないような転調です。曲の途中でいつの間にか転調しているというのが特徴です。

 

ピボットコードとは?

ピボットコードモジュレーションにはピボットコードが用いられます。

ピボットコードとは何かと言うと、最初のキーと新しいキーの共通するコードのことです。

 

ピボットコードモジュレーションを使用したコード進行の作り方

以下は、ピボットコードモジュレーションを使用したコード進行の例です。

このようなピボットコードモジュレーションを使用したコード進行は、以下の手順で作ることができます。

  1. 最初のキーを確定させる。
  2. ピボットコードを使う。
  3. 新しいキーに入る。
  4. 新しいキーのⅠコードに解決する。

ちなみに、ピボットコードはほとんどの場合、新しいキーのサブドミナントコードが使用されます。そして、新しいキーのサブドミナントからⅤ7へ進み、に解決するパターンが一般的です。

 

新しいキーはどのように決めると良い?

新しいキーは、大体の場合、最初のキーと調号が似ている(♯や♭の数が近い)キーにするのが一般的です。

 

例えば上記のコード進行では、CメジャーキーからGメジャーキーに転調しています。

この2つのキーの調号を比べてみましょう。

  • Cメジャーの調号:♯や♭が付かない。
  • Gメジャーの調号:♯1個

♯1個の差しかありません。最初のキーと♯や♭の個数が近い調号のキーほど、より自然に転調することができます。

 

もう1つ、例を出すならB♭メジャーキーE♭メジャーキー

この2つのキーの調号を比べると、

  • B♭メジャーの調号:♭2個
  • E♭メジャーの調号:♭3個

♭1個の差しかありませんので、自然に転調できます!

 

以下に、調号に♯が付くキー♭が付くキーの、の個数を一覧にまとめておりますので、参考にしてみて下さい!

 

今回で第4章は終了です!次回から最後の章、第5章に突入します!第5章もどうぞよろしくお願い致します!みなさんお疲れ様でした(*^^*)!

次回↓

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