音楽理論 第3章

モードの使い方 ~第3章~(14/15)

2017年12月23日

音楽理論~モード~

前回、「モード」について解説しました。今回はそのモードがどのように使われるか解説していきたいと思います。

 

モードの使い方

モードの使い方には大きく分けて2つの使い方があります。

 

①ダイアトニックのコード進行上でそれぞれのコードに対応したモードを使う

例えば以下のようなダイアトニックコードの進行があるとします。キーはCです。

これは「1・6・2・5」と呼ばれる、定番のコード進行です。全てダイアトニックコードですね。このコード進行上で、即興でソロを演奏する場合、それぞれのコードに対応したモードで演奏すれば、それぞれのコードにマッチしたソロを演奏することができます!

 

各ダイアトニックコードに対応したモードを復習しましょう。

ダイアトニックコード モードの名前
ⅠMA7        イオニアン
Ⅱmi7         ドリアン
Ⅲmi7         フリジアン
ⅣMA7        リディアン
Ⅴ7           ミクソリディアン
Ⅵmi7         エオリアン
Ⅶmi7(♭5)         ロクリアン

上記のコード進行では、イオニアン→エオリアン→ドリアン→ミクソリディアンの順でソロを演奏すれば良いですね!

みなさんお気づきかもしれませんが、要はこのコード進行上ではCメジャースケールを弾いていれば良いということですね!

 

②コードごとに対応できるモードを選んで使用する

まず、ダイアトニックコードとモードコードのクオリティ別に分けましょう。

コードのクオリティ      モード
○MA7     (Ⅰ、Ⅳ)    イオニアン、リディアン
○mi7      (Ⅱ、Ⅲ、Ⅵ)  ドリアン、フリジアン、エオリアン
○7        (Ⅴ)      ミクソリディアン
○mi7(♭5)    (Ⅶ)        ロクリアン

例えば、コード進行で○MA7(メジャーセブンス)が出てきた場合、イオニアンも使えますし、リディアンも使うことができます!

 

さっきのコード進行上でも、以下のように使うモードを変えることができるのです

このように、使うモードを変えると、Cメジャースケールのキーから少し外れているような感じを出すことができ、演奏のバリエーションを増やすことができます。

この考え方を使えば、コード進行上でノンダイアトニックのコードが途中で出てきた場合、どのスケールで弾けば良いか瞬時に対応することができます!

 

メジャーセブンスコードのノンダイアトニックコードが出てきた場合

例えば、以下のコード進行があったとしましょう。

先程のコード進行の4番目のコードが、ノンダイアトニックのコードである「D♭MA7」になっています。これは、○MA7(メジャーセブンス)のコードなので、D♭イオニアン、もしくはD♭リディアンが使用できますね!

しかし、この場合、リディアンが使われる場合が多いです。なぜかと言いますと、リディアンには○MA7(メジャーセブンス)のアボイドノート(避けるべき音)が含まれていないからです!

イオニアンには、P4が含まれているので、P4メジャー系のコードと干渉してしまい、不協和音になってしまいましたね!(復習→テンション(9th、11th、13th)が使えるコード、使えないコード)

その点、リディアンP4ではなく、♯4が含まれているので、メジャー系のコードと干渉することはありません。ですので、ノンダイアトニックの○MA7が出てきた場合は、リディアンを使用すると安全だと言えます。

 

マイナーセブンスコードのノンダイアトニックコードが出てきた場合

ちなみに、ノンダイアトニック○mi7(マイナーセブンス)が出てきた場合は、ドリアンがよく使用されます。これも理由は同じで、○mi7(マイナーセブンス)のアボイドノートドリアンには含まれていないからです!

しかし、アボイドノートが入っているからと言って、そのモードを使ってはいけないかと言うとそんな事はありません。あくまで、アボイドノートで音を伸ばしすぎたりして強調してしまうと、響きが悪くなってしまうので、アボイドノートを上手く使用できれば全く問題はないのです!

 

今回はここまでです!次回はモードを覚えることで得られる大きなメリットについてやっていきます!ではでは、次回もよろしくお願いします!みなさんお疲れ様でした(*^^*)!!

次回↓

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